概要
bcdboot は Windows のブート構成データ(BCD)を作成・更新するためのコマンドラインツールです。Windows の起動パーティションやシステム パーティションが破損したとき、または新しいディスクに OS をクローンしたときに、正しいブート情報を再構築できます。
主な機能
- ブートローダーのコピー:指定した Windows フォルダーからブートローダーをブートパーティションへコピーします。
- BCD ストアの作成・更新:現在の Windows インストールに対応した BCD エントリを自動生成します。
- UEFI と BIOS の両方に対応:/f オプションで
EFI、BIOS、ALLを指定できます。 - システム パーティションの自動検出:/s オプションで対象ドライブを明示しなければ、システム パーティションを自動で探します。
基本的な使い方
最もシンプルな形は、Windows がインストールされたフォルダーとブートパーティションを指定するだけです。
bcdboot C:\Windows /s S: /f ALL
上記コマンドの意味は次の通りです。
C:\Windows:ブートローダーを取得する OS フォルダー。/s S::ブートローダーを書き込むシステム パーティション(ドライブ文字は環境に合わせて変更)。/f ALL:UEFI と BIOS の両方用にブート情報を作成。
例1:Windows PE からのブート構成作成
Windows PE 環境で、破損したブートパーティションを修復する手順です。
diskpart
list vol ; ボリューム番号を確認
select vol X ; Windows が入っているボリュームを選択
assign letter=C ; ドライブ文字を割り当て(例)
exit
bcdboot C:\Windows /s S: /f UEFI
例2:新しい SSD に Windows をクローンした後の設定
クローン後にブートが起動しない場合、以下で BCD を再構築します。
bcdboot D:\Windows /s Z: /f BIOS
ここで D: はクローン先の Windows フォルダー、Z: は新しいシステム パーティションです。
よくあるトラブルと対処法
- ドライブ文字が認識されない:diskpart で正しいボリュームに文字を割り当てる。
- UEFI モードで起動しない:/f UEFI を必ず指定し、EFI システム パーティションが FAT32 でフォーマットされていることを確認。
- アクセス権エラー:管理者権限でコマンドプロンプトを実行する。
まとめ
bcdboot は Windows の起動に関わる最小限の情報だけを扱うため、トラブルシューティングやディスク移行の際に非常に有効です。正しいオプションとドライブ指定を行うことで、数クリックでブート環境を復旧できます。